バックエンドサーバーの応答時間

パフォーマンスの問題をトラブルシューティングするには、まず、フローが接続されているリモートホストのレイテンシーによってフローのパフォーマンスが大きく影響されるかどうかを調べます。

アプリケーションとリモートホストの間の通信の複雑さによってフローに付加されるパフォーマンスオーバーヘッドを考慮しないと、最適化が効果を発揮せず、パフォーマンスがほとんど改善されない場合があります。

そのため、Mule アプリケーションの最適化を開始する前に、バックエンドサーバーの平均レイテンシーとスループットを数値化して、アプリケーションの拡張性やパフォーマンスの妨げになっていないかどうかを判断することが重要です。

考慮すべき点をいくつか挙げます。

  • アプリケーションとリモートホストとの間で交換されるペイロードの平均サイズ

  • アプリケーションとリモートホストの物理的な位置に起因するネットワークレイテンシー
    アプリケーションとリモートホストが同じネットワーク、同じ地域、同じ国に存在するのか、あるいはそれぞれが地球の反対側に存在するのかを確認します。

  • リモートホストの応答時間

リモートホストがアプリケーションと同じネットワーク境界内に存在すれば、アプリケーションのスループットと応答時間は良好な状態となります。一方で、アプリケーションのローカルネットワークの外にリモートホストが存在する場合は、ペイロードサイズには関係なく、リモートホストの応答時間に直接比例してレイテンシーが増大します。

アプリケーションのスループットに影響する他の要因としては、外部の連動関係、同時実行数、フローの複雑さ、デプロイメントの特性、マシンの構成などがあります。