rtfctl を使用した Runtime Fabric のアップグレード

Anypoint Runtime Fabric は、Runtime Fabric コマンドラインツール ​rtfctl​ を使用して、Amazon Elastic Kubernetes Service (Amazon EKS)、Amazon Elastic Kubernetes Service Anywhere (Amazon EKS-A)、Azure Kubernetes Service (AKS)、または Google Kubernetes Engine (GKE) でアップグレードできます。

コンポーネントのアップグレードについて

Runtime Fabric コンポーネントをアップグレードする場合、次の機能を提供するサービスをアップグレードします。

  • コントロールプレーンとの通信を容易にする

  • 負荷分散を行う

  • メトリクスを記録して転送する

コンポーネントのアップグレードが可能な場合、アップグレードが利用可能になったときに表示されるボタンを使用して Runtime Manager 内でアップグレードを適用します。

Runtime Fabric コンポーネントのアップグレードでは、ノードの追加は不要です。

使用しているコンポーネントバージョンの確認

Kubeconfig​ ファイルがあり、Kubernetes にアクセスできるローカルワークステーション、またはサポート拠点から、次のコマンドを実行します。

.rtfctl version

出力は次のようになります。

$ ./rtfctl version
COMPONENT    VERSION
rtfctl       0.3.122
agent        1.9.6
kubernetes   1.19.6-eks-49a6c0
  • rtfctl​ 項目に ​rtfctl​ コマンドラインユーティリティバージョンが表示されます。

  • agent​ 項目に Runtime Fabric コンポーネントバージョンが表示されます。

使用中の Runtime Fabric コンポーネントとバージョンは Runtime Manager の ​[Runtime Fabric]​ タブにも表示されます。アップグレードが使用できる場合は、Runtime Manager に ​[Upgrade to vx.x (vx.x にアップグレード)]​ メッセージが表示されます。

rtfctl コマンドラインユーティリティのアップグレードについて

rtfctl​ コマンドラインユーティリティを使用して、Runtime Fabric を管理し、アップグレードを実行します。

コマンドラインから ​rtfctl​ ユーティリティをアップグレードします。

最新機能を使用できるように、必ず ​rtfctl​ コマンドラインユーティリティの最新バージョンを使用してください。

アップグレードの適用

Anypoint Runtime Fabric をアップグレードする手順は、次のとおりです。

  1. Runtime Fabric コンポーネントのアップグレード

  2. rtfctl​ コマンドラインユーティリティをアップグレードします。

本番環境をアップグレードする前に、本番以外の Runtime Fabric インスタンスで次の手順を実行し、環境との互換性を確認します。チームが新しいアプリケーションをデプロイしていないときや Runtime Fabric で既存のアプリケーションを管理していないときにアップグレードを計画します。本番以外のアップグレードが成功したら、本番環境で次の手順を実行します。

Runtime Fabric コンポーネントのアップグレード

最新のコンポーネントバージョンに関する情報については、​「Anypoint Runtime Fabric リリースノート」​の情報を確認します。

  1. Runtime Manager の ​[Runtime Fabric]​ タブで Runtime Fabric を選択し、Runtime Fabric に移動します。

  2. [Upgrade to vx.x (vx.x にアップグレード)]​ を選択します。Runtime Fabric の状況が更新され、アップグレード手順が進行中であることが示されます。

  3. 状況が ​[Active (アクティブ)]​ に移行するまで待ちます。

ほとんどの場合、アップグレードにかかる時間は 10 分未満です。状況が ​[Active (アクティブ)]​ に移行し、Runtime Fabric のバージョンが新しいバージョンを反映したら、コンポーネントのアップグレードは完了です。

Runtime Fabric と Runtime Manager の接続がアップグレード中に切断された場合、アップグレード完了後に接続が復元されます。

アップグレード後、通常は Runtime Fabric で数分間「低下」とレポートされます。これは、コントロールプレーンと同期するためです。この状態は、約 5 分後に自動的に解決されます。

rtfctl​ コマンドラインユーティリティをアップグレードする

  1. ターミナルから、次のコマンドを実行します。

    curl -L https://anypoint.mulesoft.com/runtimefabric/api/download/rtfctl/latest -o rtfctl
  2. rtfctl​ バイナリのファイル権限を変更します。

    chmod +x rtfctl
  3. または、​rtfctl​ バイナリを所有するユーザーの代わりに ​rtfctl​ を更新するには、次のコマンドを実行します。

    `rtfctl update`