WMQ Connector

WMQ Connector は、WMQ プロトコルを使用して WebSphere MQ サーバーに接続します。フローの先頭で Studio キャンバスに WMQ アイコンを配置すると、インバウンドエンドポイントとして機能します。WMQ アイコンをフロー内の他の場所に配置した場合は、WMQ はアウトバウンドエンドポイントとして機能します。

どちらの場合も、WMQ エンドポイントは、一方向または要求-応答エクスチェンジパターンとして実装できます。

インストール

Anypoint Studio にコネクタをインストールする手順は、​「Exchange からのアセットのインポート方法」​を参照してください。

  • このコネクタは、IBM MQ 8 および 9 を使用した Mule 3.8 以降と互換性があります。

  • また、WMQ 7.5、IBM MQ 8 および IBM MQ 9 のドライバーと互換性があります。(ドライバー 7.5.0.2、8.0.0.9、9.0.0.4 でテストされています)。

  • 3.7 で IBM MQ 8 または 9 を使用したテストは行っていません。この設定も機能する可能性がありますが、サポートはされていません。

設定

WMQ エンドポイントのプロパティエディターは、可能な設定をすべてカバーした項目を提供します。

[General (一般)] タブ

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項目 説明

Display Name (表示名)

エンドポイントの役割を説明する表示名 (例: 「WMQ Message Receiver (WMQ メッセージレシーバー)」) を入力します。

Exchange Pattern (交換パターン)

「Exchange Pattern (交換パターン)」​という表示ラベルの付いたテキストボックス内をクリックしてドロップダウンリストを表示します。有効なオプション (​One-Way​ または ​Request-Response​) を選択します。

Queue Name (キュー名)

エンドポイントが接続する WMQ キューを指定します。

Target Client (対象クライアント)

ラジオボタンをクリックして JMS または非 JMS 形式を選択します。(非 JMS がデフォルトです)。

Connector Configuration (コネクタ設定)

「Connector Configuration (コネクタ設定)」という表示ラベルが付いたテキストボックスの右にある緑のプラス記号をクリックして、このエンドポイントの接続設定を提供するグローバルコネクタを指定します。Studio には、WMQ エンドポイントで使用できる 2 つのグローバルコネクタ (WMQ と WMQ XA) がバンドルされています。通常、XA コネクタは「マルチリソーストランザクション」 (WMQ エンドポイントで JDBC Connector または JMS サーバーと通信する必要がある場合など) に使用します。WMQ Connector は WMQ で排他的に処理されるトランザクションまたは実装されていないトランザクション用です。

Transaction Type (トランザクション種別)

デフォルトではトランザクション種別は指定されていませんが、XA、WMQ、およびマルチリソーストランザクションがサポートされています。​[Transaction Type (トランザクション種別)]​ テキストボックス内をクリックして、すべての有効なオプションが含まれるドロップダウンメニューを表示します。

Action (アクション)

この項目は、最初にいずれかの有効なトランザクション種別を選択した場合にのみアクティブになります。[NONE (なし)] がデフォルトです。有効な選択肢は、[NONE (なし)]、​ALWAYS_BEGIN​、​BEGIN_OR_JOIN​、​ALWAYS_JOIN​、​JOIN_IF_POSSIBLE​ です。​[Action (アクション)]​ テキストボックス内をクリックして、すべての有効なオプションが含まれるドロップダウンメニューを表示します。

Timeout (タイムアウト)

この属性は、インバウンドエンドポイントとアウトバウンドエンドポイントの両方で使用できますが、先にトランザクションを指定する必要があります。この項目をアクティブ化したら、アウトバウンドエンドポイントの場合は、エンドポイントから送信されたメッセージがキューに登録されてから WMQ サーバーが肯定応答を返すまで待つ最大時間 (ミリ秒) を指定します。

Interact with External (外部とやりとり)

この項目は、トランザクション種別として XA トランザクションを選択した場合にのみアクティブになります。このチェックボックスをオンにすると、Mule は Mule の外部で開始されたトランザクションとやり取りを行います。たとえば、a) この属性が設定され、b) [Action (アクション)] 属性が ​BEGIN_OR_JOIN​ に設定されると、Mule は外部トランザクションに参加します。ただし、[Action (アクション)] 属性が ​ALWAYS_BEGIN​ に設定された場合は例外がスローされます。外部トランザクションは、その性質上すでに進行中であるため、Mule によって開始することができないからです。

[Advanced (詳細)] タブ

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項目 説明

Address (住所)

使用するプロトコルを含む URI の形で指定された、このエンドポイントの汎用アドレス。

Response Timeout (応答タイムアウト)

同期エンドポイントコールを実行してから応答を待つタイムアウト時間。

Encoding (エンコード)

メッセージで使用する文字列エンコードの種別 (例: US ASCII​)。関連付けられているテキストボックス内をクリックして、すべての有効なオプションが含まれるドロップダウンメニューを表示します。

Disable Transport Transformer (トランスポートトランスフォーマーを無効化)

このチェックボックスをオンにすると、エンドポイントは、エンドポイントに関連付けられているグローバルコネクタで設定されている可能性のあるデフォルトトランスフォーマーを使用しません。

MIME Type (MIME タイプ)

関連付けられているテキストボックス内をクリックして、このエンドポイントで設定できるすべての有効な MIME 種別のリストを表示します。

Connector Endpoint (コネクタエンドポイント)

「Endpoint Reference (エンドポイントリファレンス)」という表示ラベルが付いたテキストボックスの右にある緑のプラス記号をクリックして、このエンドポイントの設定を提供するグローバルエンドポイントを指定します。Studio には、WMQ グローバルエンドポイントがバンドルされており、設定してから「1 回だけ作成して繰り返し使用できる」テンプレートとしてすべての WMQ エンドポイントインスタンスで使用できます。

Correlation ID (相関 ID)

2 つのメッセージ (例: 要求メッセージとその応答メッセージ) をリンクする相関 ID 文字列を入力します。通常は、プレフィックス ​ID:​ と、WMQ が各メッセージに割り当てる ​Message ID​ を指定することで、WMQ がこの文字列を 24 バイトまでパディングします。

Message Type (メッセージ種別)

テキストボックス内をクリックして、すべての有効なオプション (​MQMT_REQUEST​、​MQMT_DATAGRAM​、​MQMT_REPLY​、​MQMT_REPORT​) が含まれるドロップダウンメニューを表示します。リストからオプションを選択します。​MQMT_REQUEST​ がデフォルトです。

Character Set (文字セット)

この属性を 1 (​true​) に設定すると、宛先キューで指定されている文字エンコードを上書きできます。デフォルト値は ​0​ (属性は ​false​) です。

Time To Live (存続期間)

Mule が処理済みメッセージを保持する期間 (メッセージがキューにディスパッチされた瞬間からのミリ秒数) を指定します。デフォルト値は ​0​ で、Mule はメッセージを「永続的に」保持します。

Priority (優先度)

WMQ による現在のメッセージ配信の優先度を 0 ~ 9 で指定します。0 ~ 4 は「通常」の優先度、5 ~ 9 は「急ぎ」配信となります。

Persistent Delivery (永続的な配信)

このチェックボックスをオンにすると、WMQ は現在のメッセージを送信するのと同時に安定した (「永続的な」) ストレージに記録し、配信が失敗した場合には、保存されているメッセージのコピーを復元して再び配信を試みます。この属性のチェックボックスのデフォルトはオフです。

Disable Temporary Reply to Destinations (宛先への一時的な返信を無効化)

このチェックボックスをオンにすると、Mule は一時的な宛先からのメッセージ受信肯定応答を待たなくなります。この属性のチェックボックスのデフォルトはオフです。

Enable default events tracking (デフォルトイベント追跡を有効化)

このエンドポイントのデフォルト​『ビジネスイベント』​追跡を有効にします。

[Transformers (トランスフォーマー)] タブ

3 transformers
項目 説明

Global Transformers (Request) (グローバルトランスフォーマー (要求))

「Global Transformers (グローバルトランスフォーマー)」​という表示ラベルが付いたテキストボックスの右にある緑の​プラス​記号をクリックして、着信トランスポートからメッセージを受信した場合に適用するトランスフォーマーをドロップダウンメニューから選択します。選択したトランスフォーマーの ​[Properties (プロパティ)]​ ペインが表示されたら、必要に応じて項目を設定します。(ほとんどのトランスフォーマーでは、最小限の設定のみが必要か、またはまったく必要ありません。)​[OK]​ をクリックして操作を完了します。

プラス記号アイコンの横にある​​の矢印をクリックして、​[Global Transformers (グローバルトランスフォーマー)]​ テキストボックスから ​[Transformers to be applied (適用するトランスフォーマー)]​ リストにコネクタを移動します。

使用するトランスフォーマーをすべてトランスフォーマーリストに移動したら、トランスフォーマーを適用する順序に並び変えます。トランスフォーマーをクリックしてから、​​または​​の矢印をクリックして、リスト内でトランスフォーマーを移動してください。希望するシーケンスになるまで繰り返します。

また、​[Transformers to be applied (適用するトランスフォーマー)]​ リストでトランスフォーマーを選択し、上下の矢印と同じ行にある鉛筆アイコンをクリックして編集することもできます。

Global Transformers (Response) (グローバルトランスフォーマー (応答))

上の手順を繰り返して、今度は、関連付けられているトランスポートによってディスパッチされる前のメッセージに適用するトランスフォーマーのシーケンスを作成します。

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