Java 用 Mule SDK 入門

最初の Mule SDK プロジェクトはわずか数ステップで作成できます。

  • 必要なソフトウェアをインストールする。

  • Maven でプロジェクトを生成して調べる。

  • IDE をセットアップする。

  • 生成したプロジェクトを構築する。

  • コネクタまたはモジュールを開発する。

  • Anypoint Studio でコネクタまたはモジュールを実行する。

SDK には、新しいプロジェクトを作成するための Maven プラグインと Maven アーキタイプが用意されています。アーキタイプは、新しいプロジェクトが一貫した構造を持ち、推奨されるプラクティスを採用していて、実験的に使用できる要素がプロジェクトに含まれることを保証する、プロジェクトのテンプレートです。

必須ソフトウェアのインストール

ローカル環境に以下のツールをインストールして、正しく動作することを確認します。

  • Java コードをコンパイルして構築するための Java Development Kit 8 (JDK 8)。

    サポートされる Java SDK の最上位バージョンは JDK 11 ですが、JDK 11 はアプリケーションの実行にのみ使用できます。Java SDK でのコンパイルは JDK 8 で行う必要があります。
  • プロジェクトの構築を管理するための Apache Maven 3.3.9 以降。

Maven プラグインを使用したプロジェクトの生成

generate​ コマンドを実行して、Maven アーキタイプをベースとした拡張プロジェクトを作成します。

mvn org.mule.extensions:mule-extensions-archetype-maven-plugin:1.2.0:generate

必須項目値を入力するように求められた後に、新しいプロジェクトが生成されます。

生成されたプロジェクトの探索

生成されたプロジェクトには、基本の Mule ​モジュール構造​にいくつかの基本クラス、ダミー実装、そして生成されたモジュールを使用する実行中のテストが 2 つ含まれています。

このプロジェクトは Maven プロジェクトであるため、Maven が構築を実行するために使用するすべての情報と設定の詳細が格納された ​pom.xml​ ファイルが入っています。この生成された POM ファイルは、すべての Mule モジュールプロジェクトの共通設定とデフォルトがすべて入った、モジュールの親 POM から継承しています。

<parent>
  <groupId>org.mule.extensions</groupId>
  <artifactId>mule-modules-parent</artifactId>
  <version>1.1.3</version>
</parent>

IDE のセットアップ

SDK が機能するためには、コマンドラインパラメーターの ​-parameters​ を Java コンパイラーに渡す必要があります。

IntelliJ での開発

IntelliJ を使用している場合は、次の手順を実行します。

  1. Preferences > Build, Execution, Deployment > Compiler > Java Compiler​ に移動します。

  2. -parameters​ を ​Additional command line parameters​ セクションに追加します。

600

プロジェクトの構築

プロジェクトが生成されたら、プロジェクトを構築します。

mvn clean install

このコマンドは、プロジェクトをコンパイルし、テストを実行して、プロジェクトをローカル Maven リポジトリにインストールします。

カスタムモジュールコードの開発

@Extension​ アノテーションが付加されたクラスを探して、​モジュール構造​とモジュールに追加できる各要素を調べてください。これらの要素は、コネクタの変更に使用します。

コネクタへのカスタムアイコンの追加

コネクタアイコンは .svg 形式のファイルです。コネクタのアイコンをカスタマイズするには、カスタムアイコンが含まれる ​icon.svg​ ファイルをコネクタツリーのルートにある ​icon​ フォルダーの下に追加します。

次の画像はアイコンのフォルダー構造の例を示しています。

コネクタのルートディレクトリには、icon.svg ファイルが含まれる icon という名前のフォルダーがあります。

カスタムアイコンをコネクタに追加したら、アイコンは Anypoint Exchange と Anypoint Studio に表示されます。

コネクタの Studio への追加

コネクタが動作するようになったら、Anypoint Studio で試してみましょう。

Mule アプリケーションの ​pom.xml​ ファイルを開いて、​<dependency>​ にコネクタの ​groupId​、​artifactId​、および ​version​ を指定してコネクタを追加します。

例: 連動関係
...
<dependencies>
  ...
  <dependency>
    <groupId>org.mule.connector</groupId>
    <artifactId>mule-connector</artifactId>
    <version>1.0.0</version>
    <classifier>mule-plugin</classifier>
  </dependency>
  ...
</dependencies>
...
Java 用 SDK ではバージョンごとに異なる機能が用意されています。​「SDK バージョンの選択」​を参照して、コネクタに適切なバージョンを選択してください。