MuleSoft Vectors Connector 1.0

MuleSoft Vectors 用 Anypoint Connector (MuleSoft Vectors Connector) では、多数の外部ベクトルストアおよびデータベースにアクセスできます。MuleSoft Vectors Connector は、別のコネクタ (MuleSoft Inference Connector、Einstein AI Connector など) と一緒に使用でき、ベクトルストアへのシームレスなアクセスを提供して、よりスマートな検索や Retrieval Augmented Generation (RAG) のユースケースを実装できます。

互換性と解決された問題に関する情報は、「MuleSoft Vectors Connector リリースノート」を参照してください。

始める前に

このコネクタを使用するには、以下に精通している必要があります。

  • Anypoint Connector

  • Mule Runtime Engine (Mule)

  • Mule フローの要素とグローバル要素

  • Anypoint Code Builder または Anypoint Studio を使用して Mule アプリケーションを作成する方法

アプリケーションを作成する前に、以下が必要です。

  • Java 17 (コンパイルとランタイムで必要)

  • Apache Maven

  • MuleSoft Vectors Connector の対象リソースにアクセスするためのログイン情報

  • Anypoint Platform

  • Anypoint Code Builder または Anypoint Studio の最新バージョン

主な機能

MuleSoft Vectors Connector では、次のことを実現できます。

  • AI を活用したアプリケーション開発の加速

  • ベクトルデータベースインテグレーションの簡素化

  • 複雑なベクトルインフラストラクチャを管理することなくセマンティック検索と RAG 環境の容易な構築

データはメモリ内で処理されるため、並列処理 (1 回で複数のフローを実行するなど) を行う場合、メモリ不足の問題が発生する可能性があります。たとえば、1 MB のファイルを 3 つのフローで処理する場合。約 3 MB のファイルがメモリ内に読み込まれます。これは、Apache Tika ライブラリと LangChain4j ライブラリの性質によるものです。

サポートされているベクトルストア

MuleSoft Vectors Connector では次のベクトルストアがサポートされています。

  • Azure AI Search (ベータ)

  • Chroma (ベータ)

  • Milvus (ベータ)

  • OpenSearch (ベータ)

  • PGVector (ベータ)

    PGVector は FIPS 準拠ではありません。
  • Pinecone (ベータ)

  • Qdrant (ベータ)

  • MongoDB Atlas (ベータ)

  • Ephemeral File (ベータ)

サポートされている操作 (ベクトルストア別)

次の表に、すべてのベクトルストアでの操作のサポート状況を示します。

ベクトルストア メタデータの保存 メタデータによる絞り込み エンベディングの削除 すべてのエンベディングのリスト

Azure AI Search

はい

はい

はい

はい

Chroma

はい

はい

はい

はい

Milvus

はい

はい

はい

はい

OpenSearch

はい

はい

はい

いいえ

PGVector

はい

はい

はい

はい

Pinecone

はい

はい

いいえ

いいえ

Qdrant

はい

はい

はい

はい

MongoDB Atlas

はい

はい

はい

はい

Ephemeral File

はい

はい

はい

はい

サポートされているモデルプロバイダー

MuleSoft Vectors Connector では、エンベディングを生成する次のモデルプロバイダーがサポートされています。

  • Azure OpenAI

  • Azure Vision AI (ベータ)

  • Einstein

  • Hugging Face (ベータ)

  • Mistral AI (ベータ)

  • Nomic (ベータ)

  • Ollama (ベータ)

  • OpenAI

サポートされているエンベディング種別 (モデルプロバイダー別)

次の表に、すべてのモデルプロバイダーでのエンベディング種別のサポート状況を示します。

モデルプロバイダー テキストエンベディング 画像エンベディング 動画エンベディング

Azure OpenAI

はい

いいえ

いいえ

Azure Vision AI

はい

いいえ

いいえ

Einstein

はい

いいえ

いいえ

Hugging Face

はい

いいえ

いいえ

Mistral AI

はい

いいえ

いいえ

Nomic

はい

いいえ

いいえ

Ollama

はい

いいえ

いいえ

OpenAI

はい

いいえ

いいえ

急速に進化する AI 環境に対応するため、特定のベクトルストアと LLM はベータとしてマークされています。これらは初期フェーズのインテグレーションであり、安定性、需要、プロバイダーの更新に基づいて変わる可能性があります。これらを調べることはできますが、サポートは制限され、変更される可能性があることを認識しておく必要があります。

サポートされているストレージオプション

  • Local (ローカル)​: アプリケーションのローカルストレージからデータを読み込みます

  • Azure Blob Storage​: Azure Blob Storage コンテナからデータを読み込みます

  • Amazon S3​: Amazon S3 バケットからデータを読み込みます

次のステップ

前提条件を満たしたら、​Anypoint Studio​ または ​Anypoint Code Builder​ でアプリケーションを作成してコネクタを設定できます。