VM/ベアメタルの Runtime Fabric の制限事項

次の情報は、VM/ベアメタルの Anypoint Runtime Fabric のインストール、設定、管理を行うときに重要です。

ノード、環境、グループの制限事項

次の表では、Runtime Fabric の設定に関する重要な制限事項を示しています。

コンポーネント 制限事項

コントローラーノード

コントローラーノードの最大数は 5 です。

ワーカーノード

ワーカーノードの最大数は 16 です。

アプリケーションあたりのレプリカ数

アプリケーションあたりのレプリカの最大数は 8 です。

ワーカーノードあたりのレプリカ数

ワーカーノードあたりのデプロイできるレプリカの最大数は 40 です。

バースティングの必要が生じた場合にレプリカ間でのコアを共有できるようにするために、実行する​レプリカの数はコアあたり​ 20 ~ 25 個までにしてください。これにより、レプリカが多すぎるために各ワーカーノードで実行されている Runtime Fabric の内部コンポーネントがオーバーロードになる事態を防ぐことができます。

Runtime Fabric あたりの関連付けられた環境数

Runtime Fabric あたりの環境の最大数は 50 です。

ビジネスグループ

ビジネスグループの組織あたり最大 50 個の Runtime Fabric を作成できます。サブ組織には、別のサブ組織で共有される Runtime Fabric に加えて、最大 50 個の Runtime Fabric を含めることができます。たとえば、親組織 A とその子組織 B がある場合、組織 A に 50 個の Runtime Fabric、組織 B に 50 個の Runtime Fabric を含めることができます。 組織 A の 50 個の Runtime Fabric をすべて組織 B と共有することもでき、その結果、組織 B のリストビューには合計 100 個の Runtime Fabric が表示されます。

オブジェクトストアの永続性

Mule アプリケーションのレプリカと再起動でデータの永続性に対処するために、Anypoint Runtime Fabric では永続性ゲートウェイを使用します。​「永続性ゲートウェイ」​を参照してください。

内部ロードバランサーのリソース割り当てとパフォーマンス

次の表は、CPU コアの数に基づいて、内部ロードバランサーの 1 つのレプリカで処理できるおおよその要求数 (平均 10 KB) を示しています。この情報は、​「VM/ベアメタルの Anypoint Runtime Fabric でのリソース割り当てとパフォーマンス」​で説明されているパフォーマンステスト結果に基づいています。

vCPU コア 1 秒あたりの最大要求数 (接続を再利用) 1 秒あたりの最大要求数 (接続の再利用なし)

1.00

2000

175

0.75

1500

100

0.50

1000

50

0.25

100

10

内部ロードバランサーは、VM/ベアメタルの Runtime Fabric のコントローラーノードで実行されます。インバウンドトラフィックの量と種別に基づいて、VM のサイズを設定します。内部ロードバランサーに割り当てることができるのは、各 VM で使用可能な CPU コアの半分のみです。 詳細は、​「Anypoint Runtime Fabric でのリソース割り当てとパフォーマンス」​を参照してください。

オペレーティングシステムの制限事項

次の表では、Runtime Fabric のホストオペレーティングシステムに関する既知の制限事項を示しています。

オペレーティングシステム 制限事項

RHEL 8

  • インストールに失敗するため、​fabric.tf​ で省略可能な環境変数 ​disable_selinux​ を ​false​ に設定しないでください。

  • SELinux を適用モードに設定しないでください。

RHEL 7

  • SELinux を有効にした場合、ホストで実行されているサードパーティソフトウェアでポリシー設定が SELinux から変更される場合があります。

  • デフォルトのポリシーを変更しない場合は、SELinux を適用モードに設定しても問題ありません。

RHEL

Azure ベアメタル上では Runtime Fabric は論理ボリュームマネージャー (LVM) を使用する RHEL のインスタンスのみをサポートしています。Azure ベアメタル上の LVM を使用しない RHEL インスタンスはサポートされません。

ウイルス対策ソフトウェアと DPI ソフトウェアの Runtime Fabric の機能への影響

Anypoint Runtime Fabric には特定のハードウェアおよび OS の要件があります。MuleSoft サポートでは、​VM/ベアメタル上の Runtime Fabric​ と​自己管理型 Kubernetes 上の Runtime Fabric​ のインストールの前提条件で指定されている要件の検証と認証に基づいて、サポート SLA と重要度レベルを提供しています。

一部のサードパーティソフトウェアでは、ホストへのルートアクセス権が必要です。このようなソフトウェア (ウイルス対策ソフトウェアおよび DPI ソフトウェアを含むがこれに限定されない) が Runtime Fabric の動作および要件と干渉することがわかっています。MuleSoft サポートがウイルス対策ソフトウェアを検出した多くのサポートケースで、ポートのブロック、ノード間通信のブロック、Docker のデフォルトブリッジの削除、ファイルシステムへのアクセスの問題など、Runtime Fabric のインストール、アップグレード、通常の操作と干渉する問題が確認されています。

Runtime Fabric で異常な動作が見つかった場合は、サードパーティソフトウェア (ウイルス対策ソフトウェアや DPI ソフトウェアを含む) がその動作の原因となっているかを判断するため、これらのソフトウェアを無効にするよう要求される場合があります。これらのソフトウェアを無効にすることで適切な Runtime Fabric の機能が回復する場合には、そのソフトウェアパッケージと Runtime Fabric 間で互換性がないことを暗に示していると思われるため、サポートケースは解決済みであるとみなされます。

Runtime Fabric の特定のコンポーネントと干渉する従来のセキュリティツールを実行することが厳密に要求される場合は、この要件を満たせるように Kubernetes をサポートするベンダーおよびセキュリティエキスパートにサポートを依頼できます。クラウドプラットフォームベンダーでは多くの場合、 Center for Internet Security (CIS) Kubernetes Benchmark​ などのよく知られたセキュリティベンチマークと一貫性があるクラウド中心のコントロールが追加されます。