オペレーションセンターを使用した VM/ベアメタルの Runtime Fabric の監視

組み込みオペレーションセンターを使用すると、VM/ベアメタルクラスターの Runtime Fabric で実行されるアプリケーションの一部のメトリクスを監視できます。

オペレーションセンターの機能は限定的です。次のようなことを行う必要がある場合は、Anypoint Platform で適切な機能を使用してください。

オペレーションセンターへのアクセス

Anypoint Runtime Fabric 内でオペレーションセンターを使用して、ダッシュボードの監視、ログの表示、デバッグ情報のダウンロードを行うことができます。

Runtime Fabric のインストールプロセス中に、ログへの最新の出力の 1 つに、オペレーションセンターへのログインに必要な次の情報が含まれます。

Ops Center access:
URL:      https://<any-node-ip>:32009/web
User:     admin@runtime-fabric
Password: ***********************
インストーラーノードのログからオペレーションセンター URL を取得する必要があります。ログファイルはクラスターのすべてのノードで使用できますが、オペレーションセンターの URL とログイン情報があるのはインストーラーノードのみです。
  1. ターミナルを使用して、インストーラー VM へのシェル/SSH 接続を開きます。

  2. 次のコマンドを使用してログファイルを開き、ログイン情報を検索します。

    cat /var/log/rtf-init.log | grep -B 1 -A 3 "Ops Center"
  3. 詳細を安全な場所に保存します。

  4. Web ブラウザーを開き、該当の URL に移動します (​<any-node-ip>​ は、任意のコントローラー VM の公開または非公開 IP アドレスで置き換えます)。

  5. ログから取得したログイン情報を使用して、Runtime Fabric のオペレーションセンターにログインします。

ポート 32009 が開いており、セキュリティグループ、ネットワークセキュリティグループ、またはファイアウォールルール内でそのポートにアクセスできることを確認します。 非公開 IP アドレスを使用する場合、VM が存在しているネットワークと同じ内部ネットワークにアクセスできることを確認します。

オペレーションセンターへのアクセスをもう一度取得する

インストールログが失われた場合、次の手順を実行します。

  1. いずれかのコントロールノードにターミナルを開きます。

  2. SSH ターミナルから、次のコマンドを実行して、オペレーションセンターにログインするための管理者権限を持つ新規ユーザーを作成します。​--email​ と ​--password​ について適切な値を入力します。

sudo gravity planet enter -- --notty /usr/bin/gravity -- user create --ops-url=https://gravity-site.kube-system.svc.cluster.local:3009 --insecure --email=username@myorganization.com --password=myNewPassword --type=admin

ダッシュボードの表示

オペレーションセンターにログインしたら、ページの左にタブのリストが表示されます。[Monitoring (監視)] に移動すると、表示可能なダッシュボードが表示されます。

ダッシュボードは次のカテゴリに分割されます。

  • [Applications (アプリケーション)]​ には、アプリケーションデプロイメントのすべてのレプリカのメトリクスが表示されます。

    • 検索条件には、アプリケーションがデプロイされる環境 ID、およびアプリケーションデプロイメント名が含まれます。

  • [Cluster (クラスター)]​ には、Runtime Fabric クラスター全体のメトリクスが表示され、Kubernetes クラスターのマシンレベルの概要が提供されます。ノードの制限は、そのノードでスケジュールされた個別のポッドのすべての制限の合計です。イングレスなどの無制限ポッドは制限されていないため、制限に含まれません。このダッシュボードにはイングレス固有のデータは表示されませんが、すべてのポッドのマシンレベルのデータが表示されます。

    • 検索条件には ​nodename​ が含まれており、これを使用して、特定の VM で絞り込むことができます。

  • [CPU Core Usage (CPU コア使用量)]​ には、Mule アプリケーションの CPU 使用量のみが表示されます。

  • [Ingress (イングレス)]​ には、内部ロードバランサーを実行しているすべてのレプリカのメトリクスが表示されます。

  • [Pods (ポッド)]​ には、Runtime Fabric クラスター内で実行されている各サービスのメトリクスが表示されます。

    • 検索条件には ​namespace​ と ​podname​ が含まれており、これを使用して、監視する特定のサービスを指定できます。

    • namespace​ を選択すると、ダッシュボードにはアプリケーションがデプロイされている Anypoint 環境 ID に対応する GUID が表示されます。

    • podname​ を選択すると、ダッシュボードにはアプリケーション名のプレフィックスが付けられた値が表示されます。これは、各アプリケーションデプロイメントのレプリカを参照します。

アプリケーションからのメトリクスの表示

オペレーションセンターから、デプロイされたアプリケーションのメトリクスを表示できます。

  1. オペレーションセンターの左サイドバーで * ​[Monitoring (監視)]​ をクリックします。

  2. [Cluster (クラスター)]​ タブをクリックしてダッシュボードペインを開き、​[Applications (アプリケーション)]​ をクリックします。

  3. [Environment (環境)] ドロップダウンで、アプリケーションがデプロイされた環境 ID を選択します。

  4. [Application (アプリケーション)] ドロップダウンで、アプリケーション名を選択します。

ダッシュボードにアプリケーションのメトリクスが取り込まれます。デフォルトでは、オペレーションセンターには CPU、JVM ヒープメモリ、合計メモリ、ネットワーク、およびファイルシステムの使用量を示す一連のグラフが表示されます。

JVM ヒープメモリは Anypoint Monitoring にも表示されます。

ログの表示

デバッグ情報のダウンロード

Runtime Fabric の問題が発生した場合、MuleSoft サポートチームが、デバッグ情報を含むパッケージ化ファイルを要求することがあります。以下の手順に従って、デバッグ情報パッケージを生成してください。

  1. オペレーションセンターから、ページの左側にある ​[Admin (管理)]​ リンクをクリックします。

  2. ページの右上にある ​[Download Debug Info (デバッグ情報をダウンロード)]​ をクリックします。

    Runtime Fabric が要求を処理している間、新しいタブが開く場合があります。このファイルの生成には数分かかることがあります。

    オペレーションセンターによって ​report.tar.gz​ という名前のファイルがダウンロードされます。

CLI からの Kapacitor ポッドの監視

オペレーションセンターでは、Kapacitor ポッドへのアクセスで SSH がサポートされていません。代わりに、Kubernetes CLI を使用してこれらのポッドを監視することができます。

そのためには、Kubernetes にアクセスできるノードから次のコマンドを実行します。

+ kubectl exec -it -n monitoring <POD_NAME> -c kapacitor – sh