Partner Manager のアーキテクチャ

Anypoint Partner Manager を使用すると、B2B インテグレーションメッセージフローを、MuleSoft がホストする CloudHub iPaaS プラットフォームまたは Anypoint Runtime Fabric インスタンスにデプロイできます。

Partner Manager との B2B インテグレーションを設定する際の機能とユーザーエクスペリエンスはデプロイメント送信先に依存しませんが、ランタイムへの機能の実装が発生する場合は、基盤となるアーキテクチャに違いがあります。

設定済みのメッセージフローをデプロイすると、Partner Manager は、メッセージフローで使用されている設定を自動的に変換します。その後、エンドツーエンドの B2B 処理のオーケストレーションに必要な一連のアプリケーションを Mule インスタンスにデプロイし、更新します。このアプリケーションには以下が含まれます。

  • 受信エンドポイントサービス

  • ドキュメント処理サービス

  • 複製サービス

  • 送信エンドポイントサービス

データが取引パートナーとバックエンドシステム間でどのように移動するかを示しているフローチャート
コールアウト 名前 説明

数字の 1 が含まれる丸

Partner Manager

MuleSoft でホストされるクラウドコントロールプレーン。これにより、ユーザーはパートナープロファイルの設定、B2B インテグレーションメッセージフローの作成およびデプロイ、B2B トランザクションアクティビティの監視ができます。

数字の 2 が含まれる丸

受信エンドポイントサービス

パートナーのトランスポートプロトコル (AS2 や SFTP など) からインバウンド B2B メッセージまたは EDI メッセージを受信したり、組織のバックエンドシステムから HTTP、HTTPS、または SFTP を介してアウトバウンドアプリケーションメッセージを受信したりするサービス。

数字の 3 が含まれる丸

ドキュメント処理サービス

Partner Manager での設定とマッピングに基づいて、受信した B2B メッセージの解析、検証、変換を行うコア B2B 処理エンジン

数字の 4 が含まれる丸

API 複製サービス

コントロールプレーンおよびペイロードストレージ API へのトランスミッションおよびトランザクションアクティビティの更新を行う追跡サービス

数字の 5 が含まれる丸

送信エンドポイントサービス

変換されたインバウンドアプリケーションメッセージをトランスポートプロトコル (HTTP、HTTPS、SFTP など) を介して内部アプリケーション (ERP、請求、注文管理など) に配信したり、アウトバウンド B2B EDI ペイロードを AS2、HTTP、HTTPS、または SFTP を介してパートナーに配信したりするサービス

数字の 6 が含まれる丸

ペイロードストレージ API

B2B ペイロードデータをストレージソリューションに保存するための API

CloudHub 1.0 または 2.0 での Partner Manager

B2B インテグレーションメッセージフローを CloudHub 1.0、CloudHub 2.0 にデプロイすると、Anypoint MQ では処理フェーズ間でキューが使用されるため、B2B メッセージ処理の信頼性が向上します。Anypoint MQ では、デプロイメントプロセス中に同じリージョンまたは直近の使用可能なリージョンでキューが自動的に生成されます。

CloudHub 1.0 にデプロイするように設定された環境のランタイムアプリケーションは、アクセス管理の環境設定で定義された CloudHub リージョンにデプロイされます。

CloudHub 2.0 にデプロイするように設定された環境のランタイムアプリケーションは、アクセス管理の環境設定で定義された共有スペースまたは非公開スペースにデプロイされます。

新しいランタイムアプリケーションは、最初のデプロイメントと同じリージョンにデプロイされます。

データが CloudHub をどのように通過するかを示している図

Runtime Fabric 用の Partner Manager

メッセージフローを Runtime Fabric にデプロイすると、Partner Manager では処理フェーズ間で ActiveMQ キュー (ユーザーがセットアップして設定) が使用されるため、B2B メッセージ処理の信頼性が向上します。ActiveMQ の宛先 (キュー) は、ランタイムアプリケーションを通じて最初のトランザクションが処理されるときに自動的に作成されます。

データ処理システムのアーキテクチャを示しているフローチャート