SAP Connector 5.8 の Studio 設定- Mule 4

SAP Connector をインストールし、Anypoint Studio でコネクタを設定します。 まず、SAP から取得した SAP Java Connector (JCo) ライブラリをインストールします。これで、1 つ以上の SAP Connector 操作を含むアプリケーションを作成できます。Studio を使用すると、アプリケーションを作成して、そのアプリケーションにブラウザーからアクセスできます。

Anypoint Studio で SAP Connector を設定する手順は、次のとおりです。

  1. コネクタを Mule プロジェクトに追加します。

  2. SAP Connector を設定します。

  3. コネクタの入力元を設定します。

コネクタを Mule プロジェクトに追加する

SAP Connector を Mule プロジェクトに追加して、XML コードにコネクタの名前空間およびスキーマの場所を自動的に入力し、プロジェクトの ​pom.xml​ ファイルに必須の連動関係を追加します。

  1. [Mule Palette (Mule パレット)]​ ビューで、​[(X) Search in Exchange ((X) Exchange 内を検索)]​ をクリックします。

  2. [Add Dependencies to Project (連動関係をプロジェクトに追加)]​ ウィンドウで、検索項目に「​sap​」と入力します。

  3. [Available modules (使用可能なモジュール)]​ で ​[SP Connector]​ をクリックします。

  4. [Add (追加)]​ をクリックします。

  5. [Finish (完了)]​ をクリックします。

Studio でコネクタを Mule プロジェクトに追加しても、Studio ワークスペースの他のプロジェクトはそのコネクタを使用できません。

ソース操作を選択する

  1. Anypoint Studio で ​[Mule Palette (Mule パレット)]​ をクリックして、「​sap​」と入力します。

  2. 操作を選択します。
    SAP からオブジェクトが送信されたときにアプリケーションを開始する場合、次のいずれかの操作を選択し、操作を Studio キャンバスの ​[Source (ソース)]​ 領域にドラッグします。

    • Document source​ は IDoc の変更をリスンします。IDoc が変更されると、アプリケーションが実行されます。

    • Function source​ は SAP 関数モジュールの変更をリスンします。対象の関数モジュールが変更されると、アプリケーションが実行されます。

      項目値については、​「SAP Connector リファレンス」​を参照してください。 Document source​ 操作または ​Function source​ 操作を選択した場合は、次のセクションに進んで SAP ライブラリをインストールします。

  3. 代わりに、​HTTP リスナー​や​スケジューラー​など、このコネクタの入力元を設定して、操作を Studio キャンバスにドラッグすることもできます。
    HTTP リスナーを使用すると、ブラウザーからアプリケーションを開始できます。スケジューラーは特定の時間にアプリケーションを開始します。

  4. SAP ライブラリをインストールします。

SAP ライブラリをインストールする

Mule プロジェクトで SAP ライブラリを使用するには、まずライブラリをコンピューターにダウンロードする必要があります。Anypoint Studio では 3 つのライブラリを変換せずに直接使用できます。ライブラリをダウンロードするには、SAP ID が必要です。

各ライブラリのファイル種別は、オペレーティングシステムによって異なります。

OS ファイル種別

Windows

  • sapidoc3.jar

  • sapjco3.jar

  • sapjco3.dll

Mac OS

  • sapidoc3.jar

  • sapjco3.jar

  • libsapjco3.jnilib

Linux

  • sapidoc3.jar

  • sapjco3.jar

  • libsapjco3.so

SAP Connector では、SAP JCo ライブラリバージョン 3.0.x および 3.1.x がサポートされています。

ライブラリをインストールしたら、グローバル要素プロパティをカスタマイズして、接続をテストできます。

Anypoint Studio でライブラリを設定する

SAP Connector を Studio にインストールして、コネクタを Mule プロジェクトに追加したら、ライブラリを設定します。

  1. フローでコネクタをダブルクリックします。

  2. [Connector Configuration (コネクタ設定)]​ 項目の右にあるプラス記号 (​+​) をクリックします。
    次の画面が表示されます。

    sap connector configuration 01

IDOC ライブラリをインストールする

  1. [Add Dependency (連動関係を追加)]​ をクリックします。

  2. [Install (インストール)]​ をクリックします。

    sap connector configuration 02
  3. [Install (インストール)]​ メニューで、​[Browse (参照)]​ をクリックして、ライブラリファイルを見つけます。

  4. 一意のグループ ID、アーティファクト ID、バージョンを指定します。

    sap connector configuration 02 in
  5. [Finish (完了)]​ をクリックするか、キャンセルする場合は、​[Remove Dependency (連動関係を削除)]​ をクリックします。

    sap connector configuration 02 finish

JCO ライブラリをインストールする

  1. [Add Dependency (連動関係を追加)]​ をクリックします。

  2. [Install (インストール)]​ をクリックします。

    sap connector configuration 02
  3. [Install (インストール)]​ メニューで、​[Browse (参照)]​ をクリックして、ライブラリファイルを見つけます。

  4. 一意のグループ ID、アーティファクト ID、バージョンを指定します。

    sap connector configuration 03 in
  5. [Finish (完了)]​ をクリックするか、キャンセルする場合は、​[Remove Dependency (連動関係を削除)]​ をクリックします。

    sap connector configuration 03 finish

JCO Native ライブラリをインストールする

  1. [Add Dependency (連動関係を追加)]​ をクリックします。

  2. [Install (インストール)]​ をクリックします。

    sap connector configuration 02
  3. [Install (インストール)]​ メニューで、​[Browse (参照)]​ をクリックして、ライブラリファイルを見つけます。

    MacOS では、JCO バージョン 3.1.2 以降、ネイティブライブラリの拡張子が ​jnilib​ から ​dylib​ に変更されました。

    1. ローカルマシンからライブラリをインストールした後:

    2. [Shared Folder (共有フォルダー)]​ ウィンドウの一番下に移動します。

    3. [Any (任意)]​ を選択して、​dylib​ ネイティブライブラリを選択します。

    4. [Install file into local repository (ローカルリポジトリにファイルをインストール)]​ ウィンドウで、次の項目の値を入力します。

      • Group ID (グループ ID)

      • Artifact ID (アーティファクト ID)

      • Version (バージョン)

  4. 一意のグループ ID、アーティファクト ID、バージョンを指定します。

    sap connector configuration 04 in
  5. [Finish (完了)]​ をクリックするか、キャンセルする場合は、​[Remove Dependency (連動関係を削除)]​ をクリックします。

    sap connector configuration 04 finish

ライブラリのインストールが終了したら、正常にインストールされた各ライブラリに緑色のチェックマークが付いた次のような設定画面が表示されます。

sap connector libraries installed

接続をテストする

  1. SAP ログインにサインインして必要な情報を取得し、「​Studio での設定​」の説明に従って、残りの ​[Global Element Properties (グローバル要素のプロパティ)]​ 項目を設定します。

  2. [Test Connection (接続をテスト)]​ をクリックして、ログイン情報が正しいことを確認します。

コネクタの設定

Mule プロジェクトに複数の SAP Connector インスタンスがある場合、グローバル SAP 要素を作成できます。SAP Connector オブジェクトには、SAP サーバーに接続できるようにする設定プロパティが保持されています。

SAP Connector の設定を作成する手順は、次のとおりです。

  1. [Global Elements (グローバル要素)]​ セクションに移動し、​[Create (作成)]​ をクリックします。

  2. [Connector Configuration (コネクタ設定)]​ セクションで ​[SAP Inbound (SAP インバウンド)]​ または ​[SAP Outbound (SAP アウトバウンド)]​ のいずれかを選択します。

  3. [General (一般)]​ タブペインで、SAP 接続を定義するのに必要なパラメーターを入力します。これは、SAP システム管理者が提供できます。

SAP グローバル要素プロパティにより、接続プロパティを定義したり、必要な SAP 連動関係をプロジェクトに追加したりできます。

SAP Connector では、使いやすいように最も一般的なプロパティのみがコネクタパラメーターとして表示されます。​[Properties (プロパティ)]​ パネルにリストされていないプロパティを設定するには、​「拡張プロパティの定義」​トピックを参照してください。

最低限定義する必要のある属性は次のとおりです。

項目 説明

Application Server Host (アプリケーションサーバーホスト)

SAP エンドポイント。

Username (ユーザー名)

認証された SAP ユーザーのユーザー名。

Password (パスワード)

認証された SAP ユーザーのパスワードログイン情報。

System Number (システム番号)

SAP システムに接続するために使用されるシステム番号。

Client (クライアント)

SAP システムに接続するために使用される SAP クライアント ID (通常は数値)。

Login Language (ログイン言語)

SAP 接続で使用される言語。たとえば、英語の場合は ​EN​ になります。

プロパティプレースホルダー構文は簡単かつ再利用可能な方法であるため、この方法を使用してログイン情報を読み込むことをお勧めします。

SAP インスタンスへの接続が正しいことを確認するには、​[Test Connection (接続をテスト)]​ をクリックします。ログイン情報が正しければ、​Test Connection Successful​ というメッセージが表示されます。

アプリケーションログの表示

問題を確認するため、アプリケーションログを次の方法で表示できます。

  • アプリケーションを Anypoint Platform から実行している場合、出力は Anypoint Studio のコンソールウィンドウに表示される。

  • コマンドラインから Mule を使用してアプリケーションを実行している場合、アプリケーションログは OS コンソールに表示される。

アプリケーションのログファイル (​log4j2.xml​) でログファイルパスがカスタマイズされていない場合、デフォルトの場所 ​MULE_HOME/logs/<app-name>.log​ でアプリケーションログを表示することもできます。

次のステップ

Studio でこのコネクタを設定したら、​「追加設定情報」​トピックで設定に関する他のトピックを参照してください。