Scripting Module のバージョン 2.0 へのアップグレードおよび移行 - Mule 4

Scripting Module 用 Anypoint Connector (Scripting Module) をバージョン 2.0.0 にアップグレードします。

サポートされているアップグレードパス

開始バージョン 終了バージョン

1.1.7

2.0.0

このリリースでの変更

このリリースには、次の変更が含まれています。

  • Scripting Module ではデフォルトのスクリプティングエンジンが提供されなくなったため、次のいずれかのアクションを実行します。

    • [Configure…​ (設定…​)]​ ボタンを使用して、目的のエンジンをインストールします。

    • 目的のエンジンは、アプリケーションの ​pom.xml​ ファイルで指定します。

  • ペイロードや変数で提供されるすべてのデータストリームに対して、新しいカーソルを開かなくても済むように、カーソルオブジェクトが自動的に開いてバインドします。
    Scripting Module で指定されている ​openCursor()​ は、スクリプト実行後に閉じます。

アップグレード前提条件

アップグレードを実行する前に、復元する必要がある場合に備えて、ファイル、データ、および設定のバックアップを作成する必要があります。

アップグレード手順

以下の手順でアップグレードを実行します。

  1. Anypoint Studio で、Mule プロジェクトを作成します。

  2. [Mule Palette (Mule パレット)]​ で、​[Search in Exchange (Exchange 内を検索)]​ をクリックします。

  3. [Add Dependencies to Project (連動関係をプロジェクトに追加)]​ で、検索項目に「​scripting module​」と入力します。

  4. [Available modules (使用可能なモジュール)]​ で、​Scripting module​ を選択して ​[Add (追加)]​ をクリックします。

  5. [Finish (完了)]​ をクリックします。

  6. Mule プロジェクトファイルで ​mule-scripting-module​ 連動関係のバージョンが ​2.0.0​ であることを確認します。

Studio はコネクタバージョンを自動的にアップグレードします。

アップグレード後の手順

コネクタの最新バージョンをインストールしたら、​jsr-223​ 準拠スクリプティングエンジンを追加します。

  1. Anypoint Studio でアプリケーションの ​[Execute]​ タブ操作に移動します。

  2. 次の 2 つのオプションのどちらかを使用して ​jsr-223​ 準拠エンジンをインストールして設定します。

    • [Required Libraries (必須のライブラリ)]​ セクションで ​[Configure…​ (設定…​)]​ をクリックし、次のオプションのいずれかを選択してエンジンを検索およびインストールします。

      • Add recommended libraries (推奨されるライブラリを追加)
        推奨される Groovy エンジンをインストールします。このオプションは、Groovy をインストールしていない場合にのみ表示されます。

      • Use local file (ローカルファイルを使用)
        ローカルファイルで必要なエンジンライブラリを探してインストールします。

      • Maven の連動関係を追加する
        エンジンの連動関係を探してインストールします。

    • pom.xml​ ファイルで、次の両方のセクションにエンジンを手動で追加します。

      • <configuration>​ セクションの ​<sharedLibraries>​ タグ

      • <dependencies>​ セクションの ​<dependency>​ タグ

  1. [Execute]​ タブの ​[General (一般)]​ セクションで、更新ボタンをクリックして操作のエンジン値のリストを更新します。

  2. [Engine (エンジン)]​ で、インストールされているエンジンを選択します。

アップグレードを確認する

コネクタの最新バージョンをインストールしたら、アップグレードを確認します。

  1. Studio の ​[Problems (問題)]​ または ​[Console (コンソール)]​ ビューでエラーがないことを確認します。

  2. プロジェクトファイルに問題がないことを確認します。

  3. 接続をテストして、操作が機能することを確認します。

トラブルシューティング

  • エンジン名の矛盾
    Studio の設定タブと [Configuration XML (設定 XML)] タブのエンジン名が異なる場合は、以前の Scripting Module のバージョンと異なるエンジン名が表示されます。これは、エンジンの開発会社がエンジン名と言語名の両方に ID を定義して提供しているためです。例:

エンジン名 Studio 設定 Configuration XML (設定 XML)

Jython

Jython

Python

Groovy

Groovy Scripting Engine

Groovy

Nashorn (JavaScript)

Oracle Nashorn

ECMASCript

  • Jython エンジン
    スタンドアロンバージョンではない Jython エンジンを Scripting Module v2.0 で使用すると、アプリケーションは失敗します。以前の Scripting Module バージョンは、スタンドアロンバージョンではない Jython エンジンでも機能していました。Scripting Module v2.0 では ​jython-standalone​ バージョンを使用してください。詳細は、​「Scripting Module XML と Maven のサポート」​を参照してください。

  • Oracle Nashorn エンジン
    Oracle Nashorn (ECMASCript) エンジンをインストールまたは設定していないのに、Studio の設定タブに Oracle Nashorn エンジンが利用可能なオプションとして表示される場合は、以前にいずれかの JVM (Java Virtual Machine) バージョンでこのエンジンをインとして使用していたことを意味します。

アップグレードの取り消し

前のバージョンの Scripting Module に戻す必要がある場合は、Anypoint Studio に移動して以下を実行します。

  1. プロジェクトの ​pom.xml​ ファイルで ​mule-scripting-module​ 連動関係バージョン ​2.0.0​ を以前のバージョンに戻し、使用しているエンジン連動関係を ​<dependencies>​ セクションから削除します。

  2. [Execute]​ タブに戻り、​[Engine (エンジン)]​ セクションでいずれかのデフォルトエンジンを選択します。

  3. [Configuration XML (設定 XML)]​ タブで、選択済みのエンジン名も変更されていることを確認します。