AS2 受信エンドポイント設定

AS2 受信エンドポイント設定により、AS2 経由で B2B メッセージを受信する場所が決まります。

AS2 の [Receive from Partners (パートナーから受信)] エンドポイント (AS2 受信エンドポイントの唯一の種別) は、パートナーから直接またはサードパーティ接続経由で B2B メッセージを受信するインバウンドメッセージフローの送信元エンドポイントとして機能します。 1 つの AS2 エンドポイントで、複数のパートナー、サードパーティ接続、またはその両方からのデータを受信できます。

AS2 の [Receive from Partners (パートナーから受信)] エンドポイントを所有できるのはホストのみです。

各 AS2 受信エンドポイント設定は、ランタイムで個別の Mule アプリケーションとしてデプロイされます。Anypoint Partner Manager の実行に必要な vCore 数を最小限に抑えるには、既存の AS2 受信エンドポイント設定を複数のメッセージフローで使用します。

[<ホスト>]​ ページで次の設定を定義して、AS2 の [Receive from Partners (AS2 パートナーから受信)] エンドポイントを作成します。

設定 説明 必須

Owner (オーナー)

エンドポイントを所有するホスト。

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使用方法

エンドポイント機能 (​[Receive from partners (パートナーから受信)]​)

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プロトコル

エンドポイントでサポートされるプロトコル (​AS2​)。

x

Endpoint name (エンドポイント名)

エンドポイントを識別するために自動的に生成された名前 (手動で変更可能)。

x

説明

ユーザーが入力した、エンドポイントの目的を説明する値。

Private port (when deploying to VPC) (非公開ポート (VPC にデプロイする場合))

CloudHub 1.0 デプロイメントで Anypoint Virtual Private Cloud (Anypoint VPC) を使用している場合に適用されます。

  • 有効にすると、AS2 受信エンドポイントアプリケーションは ​Anypoint VPC​ の非公開ポート ​8092​ にデプロイされます。Anypoint VPC を介したエンドポイントへのアクセス制御と、専用ロードバランサーの設定を管理できます。

  • 無効にすると、AS2 受信エンドポイントアプリケーションはデフォルトで公開ポート ​8082​ にデプロイされます。

    エンドポイント URL にはインターネット経由で直接アクセスできます。

HTTPS

CloudHub 1.0 デプロイメントに適用されます。

Partner Manager が AS2 受信エンドポイントを HTTPS リスナーとしてデプロイするかどうかを示します。

  • 有効 (デフォルト) にすると、Partner Manager は AS2 受信エンドポイントを HTTPS リスナーとしてデプロイします。

  • 無効にすると、Partner Manager は AS2 受信エンドポイントを HTTP リスナーとしてデプロイします。

Anypoint Runtime Fabric にデプロイすると、Partner Manager は常に AS2 受信エンドポイントを HTTP リスナーとしてデプロイします。この種別のデプロイメントでは、外部コンシューマーに HTTPS エンドポイントを提供するようにイングレスコントローラーを設定する必要があります。詳細は、​「Runtime Fabric のイングレスの設定」​を参照してください。

CloudHub 2.0 にデプロイすると、Partner Manager は常に AS2 受信エンドポイントを HTTPS リスナーとしてデプロイします。

  • 共有スペースをデプロイメント対象として使用している場合、HTTP 要求は許可されません。

  • AS2 受信エンドポイントアプリケーションへの HTTP 要求を許可する場合は、次の手順を実行します。

    1. 非公開スペースをデプロイメント対象として使用します。

    2. [Advanced (詳細)]​ タブの ​[HTTP requests (HTTP 要求)]​ 項目で ​[Accept HTTP (HTTP を受け入れる)]​ を選択します。

    3. 必要に応じて、特定の IP アドレスからの HTTP 要求を許可するようにネットワークレベルのイングレスルールを設定します。

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Manage with API Manager (API Manager で管理)

エンドポイントを API Manager で管理できるようにします。API Manager では、認証やクライアントログイン情報などのポリシーを適用したり、SLA 層を設定したりできます。Exchange を使用してメッセージ仕様を文書化し、Exchange から公開ポータルを介してメッセージ仕様をパートナーと共有するか、追加のライセンスを取得して API Experience Hub で仕様を共有します。

API Manager でエンドポイントを管理するには、API Manager でエンドポイントと同じ環境および組織に HTTP API を作成します。

API Manager で API を作成するときには次の操作を行います。

  • アセットタイプに ​HTTP API​ を選択します。

  • [Endpoint configuration (エンドポイント設定)]​ 画面はデフォルトのままにします。

  • API インスタンス ID をコピーし、Partner Manager の ​[New endpoint: Receive from Partners (新規エンドポイント: パートナーから受信)]​ ウィンドウの ​[API Auto discovery id (API 自動検出 ID)]​ 項目に貼り付けます。

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AS2 URL (AS2 URL)

AS2 サーバー (自動生成済み) への URL。

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Enforce security level (セキュリティレベルの適用)

署名されていない、暗号化されていない、またはその両方の受信 AS2 メッセージを Partner Manager が拒否するかどうかを示します。Partner Manager はメッセージを拒否する場合には negative (否定) の MDN (Message Disposition Notification) を送信者に返します。

次の値を使用できます。

  • Signed & Encrypted (署名と暗号化)

    (デフォルト) 署名と暗号化の両方が行われていない受信メッセージを拒否します。

  • Signed (署名)

    署名されていない受信メッセージを拒否します。

  • Encrypted (暗号化)

    暗号化されていない受信メッセージを拒否します。

  • None (なし)

    署名も暗号化もされていないメッセージを受け入れます。

HTTP プロトコルを使用して CloudHub に AS2 エンドポイントをデプロイする場合は、デフォルト値 (​Signed & Encrypted​) を変更できません。

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<Host> keystore (<ホスト> キーストア)

組織の公開証明書と非公開キーを保存するホストキーストアファイル。既存のキーストアファイルを選択するか、新しいキーストアファイルを作成します。

新しいキーストアファイルを作成する手順は、次のとおりです。

  1. [<host> Keystore (<ホスト> キーストア)]​ 項目で、​[Select (選択)]​ をクリックします。

  2. [新規]​ をクリックします。

  3. AS2 ホストキーストアの管理の説明に従って、​[New certficate for <host> (<ホスト> の新規証明書)] ウィンドウ​の項目に入力します。

  4. [Create (作成)]​ をクリックします。

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次の手順に従って、パートナーからの受信 AS2 メッセージの基本認証を追加します。

  1. [Manage with API Manager (API Manager で管理)]​ を使用してエンドポイントを設定します。

  2. API Manager でクライアントログイン情報ポリシーを設定し、ログイン情報の取得元として ​[HTTP Basic Authentication Header (HTTP 基本認証ヘッダー)]​ を選択します。

    API Manager でクライアントログイン情報ポリシーを設定
  3. ドキュメントを Exchange から HTTP API に追加し、Exchange または API Experience Hub から​公開ポータル​にドキュメントをパブリッシュすることでパートナーと連携します。

    • ポータルからパブリッシュする場合、パートナーはログインしてアクセス権を要求する必要があります。

    • パートナーの代わりに ​API 要求プロセス​を実行する場合、要求時に HTTP 基本認証ヘッダーによりクライアント ID とクライアントシークレットが渡されます。

次のステップ

AS2 受信エンドポイントを作成した後、​「AS2、HTTP、HTTPS 受信エンドポイントのデプロイ」​の説明に従ってデプロイできます。