Government Cloud の概要

MuleSoft Government Cloud はセキュアで FedRAMP モデレート認証済みのデプロイメント環境であり、政府機関がクラウドで Anypoint Platform を使用できます。

機関はすでにオンプレミスで Anypoint Platform を使用してアプリケーションを作成している場合があります。Government Cloud を使用すれば、サービスとしてのインテグレーションプラットフォーム (iPaaS) を活用して従来のオンプレミスインテグレーションに関連したインフラストラクチャおよび管理のコストを削減できます。

Anypoint Platform インフラストラクチャを管理する MuleSoft を使用することで、IT チームはインテグレーションの設計に集中できます。1 つのセキュアなクラウドベースの管理コンソールからすべての政府のインテグレーションアセットを管理して監視できます。

MuleSoft Government Cloud のデプロイメントでは、Mule Runtime Engine インスタンスをオンプレミス環境にデプロイできます (スタンドアロン Mule インスタンス)。スタンドアロン Mule インスタンスとスタンドアロン Mule に対する MuleSoft のサポートは、FedRAMP のスコープ外です。Salesforce と共有するデータがすべてのデータおよび情報保護のポリシー、要件、標準に従うことを確認するのはお客様の責任です。FedRAMP スコープの MuleSoft システムセキュリティプランを確認してください。

Government Cloud に含まれる機能

MuleSoft Government Cloud には、Anypoint Platform ランタイムプレーン (サービスと Mule Runtime Engine) のすべての機能と Anypoint Platform コントロールプレーン (API および Mule Runtime Engine インスタンスのブラウザーベースの管理) の機能の一部が含まれます。

Government Cloud では、すべての API 主導の接続方式とエンドツーエンドの API ライフサイクル管理がサポートされます。

ハイブリッドの対象に ​API プロキシをデプロイ​する機能は、Government Cloud では使用できません。

MuleSoft Government Cloud では、Mule Runtime Engine v3.9 以降がサポートされますが、いくつか制限があります。

  • Government Cloud では、Mule Runtime Engine LTS リリースチャネルがサポートされます。Mule Runtime Engine Edge リリースチャネルは FedRAMP の承認を得ていないため、サポートされません。詳細は、release-notes::mule-runtime/lts-edge-release-cadence.adocを参照してください。

  • MuleSoft Government Cloud では自己署名証明書を使用する Mule エージェントがサポートされないため、特定のバージョンの Mule エージェントが必要です。

    • Mule 3: v1.12.0 以降 (クラウドのデプロイメントの場合のみサポート)

    • Mule 4: v2.2.0 以降

FIPS サポートのあるサーバーの作成についての詳細は、​「Runtime Manager へのサーバーの追加」​を参照してください。

デフォルトでは、Mule Runtime Engine は FIPS に準拠するモードで実行されるように設定されています。詳細は、​「FIPS 140-2 コンプライアンスサポート」​を参照してください。

Anypoint Studio は Government Cloud に含まれていませんが、Anypoint Studio をオフラインで使用してアプリケーションを作成し、手動で Government Cloud にデプロイできます。

API 仕様の設計

機能 説明

API Designer

API Designer Web UI を使用して、次の API 仕様を設計します。

  • RESTful API Modeling Language (RAML) バージョン 0.8 または 1.0

  • OpenAPI 仕様 (OAS) バージョン 2.0 または 3.0

  • AsyncAPI 2.0

Visual API Designer

API Designer のビジュアル API エディターを使用して、RAML 1.0、OAS 2.0 または 3.0 (JSON) で API 仕様をスキャフォールディングします。

API Console (API コンソール)

仕様やフラグメントに説明を追加するときに、テキストエディターで自動生成される対話型ドキュメントでそれらを表示できます。

詳細は、​Design Center​ のドキュメントを参照してください。

API の共有と検出

機能 説明

API 開発者ポータル

非公開 Exchange インスタンスと Exchange 公開ポータルでアセットをパブリッシュします。

API シミュレーション (モッキングサービス)

Exchange では、OAS または RAML REST API をテストするためのデータをシミュレーションします。

API Notebooks

API の各機能を説明し、ユーザーがさまざまな値の API への送信と出力の受信を試すことができるテスト領域を提供するための API Notebook を作成します。

詳細は、​Exchange​ のドキュメントを参照してください。

API の構築とテスト

機能 説明

APIKit

APIkit を使用して、次のいずれかのモデリング言語で Mule REST または SOAP API を構築します。

  • RESTful API Modeling Language (RAML) 1.0 および 0.8 バージョン

  • Web Service Description Language (WSDL)

MUnit

このテストフレームワークを使用して、インテグレーションおよび API の自動テストを構築します。

API コミュニティの管理

機能 説明

API コミュニティのブランディングとカスタマイズ

簡単なポイント & クリック操作だけで Salesforce Experience Cloud サイトのブランディング、外観、およびサイト構造をカスタマイズして細かく調整します。

API のパブリッシュ

Anypoint Exchange から自分の Salesforce Experience Cloud サイトに API および API グループを追加してパブリッシュし、マイナー/メジャー更新を行います。

コンテンツと CMS 記事のパブリッシュ

ニュース、チュートリアル、開発者ブログの投稿、イベントなどのコミュニティのコンテンツを作成、整理、パブリッシュします。

フォーラムのモデレート

Anypoint API コミュニティマネージャーフォーラムを利用して、質問を投稿したり、他のコミュニティメンバーと協力したりします。

クライアントアプリケーションとコントラクトの管理

コンシューマー開発者がコミュニティの API および API グループへのアクセスを要求し、クライアントアプリケーションとコントラクトを管理できるようにします。

詳細は、​コミュニティマネージャー​のドキュメントを参照してください。

Anypoint Platform の管理

機能 説明

Anypoint アクセス管理

Anypoint Platform アカウントを作成し、外部 ID を設定して、アクセスと権限を設定します。

API アラートや分析情報など、アクセス管理 UI に表示される一部の項目はアクセスまたは設定できません。

Anypoint MQ

異なるアプリケーション間、またはアプリケーション内のコンポーネント間でメッセージを送信します。

クライアントアプリケーションや暗号化されないキューなど、一部の Anypoint MQ 機能はアクセスまたは設定ができません。 詳細は、​「Anypoint MQ in MuleSoft Government Cloud (MuleSoft Government Cloud の Anypoint MQ)」​を参照してください。

Object Store

単一のアプリケーション内の Mule Runtime ワーカー間でデータと状態を共有します。

API Manager

Anypoint Platform にデプロイする API を管理、統括、保護します。

Runtime Manager

アプリケーションがクラウドまたはオンプレミスのどちらにデプロイされているかには関係なく、Sandbox 環境、ステージング環境、本番環境で、1 か所から Mule アプリケーションをデプロイし、管理して監視します。

CloudHub

高度なクロスクラウドインテグレーションアプリケーションをクラウドにデプロイし、既存のデータソース上に新しい API を作成し、オンプレミスアプリケーションをクラウドサービスと統合します。

Anypoint Monitoring

システム間でメトリクスを集計およびマップし、ダッシュボードとアラートを設定し、大規模にログデータを保存および検索します。

Anypoint Visualizer

アプリケーションネットワークのアーキテクチャのレビュー、トラブルシューティング、ポリシーコンプライアンスの保証を行います。

MuleSoft Government Cloud のセキュリティ

MuleSoft Government Cloud は FedRAMP のすべてのセキュリティおよびコンプライアンス標準を満たしており、次のセキュリティプロトコルに準拠しています。

  • Federal Information Processing Standards (FIPS 140-2)

  • Transport Layer Security (TLS) 1.2 暗号化

  • NIST 800-53

  • CIS ベンチマーク

詳細は、​MuleSoft Government Cloud ドキュメントの「セキュリティ」​を参照してください。

スタンドアロン Mule のサポート

詳細は、​スタンドアロン Mule サポートドキュメント​を参照してください。

現在 MuleSoft Government Cloud でサポートされていない製品

現在サポートされていない製品は次のとおりです。

  • Anypoint Analytics

  • API データゲートウェイ

  • API Governance

  • Anypoint Flex Gateway

  • Anypoint Runtime Fabric

  • Anypoint Security

  • Anypoint Service Mesh

コントロールプレーンホスティングオプション

コンポーネントの詳細なリストとコントロールプレーン別の各コンポーネントのサポート情報については、​「コントロールプレーンホスティングオプションのサポートマトリックス」​を参照してください。