サービス、Mule アプリケーション、および API の基本アラートのセットアップ

測定しているメトリクスが指定されたしきい値を超えたらメール通知をトリガーする基本アラートをセットアップできます。

次のメトリクスに対応する基本アラートを作成できます。

  • オンプレミスサーバー、サーバーグループ、サーバークラスター、Anypoint Runtime Fabric または CloudHub にデプロイされたアプリケーションの場合:

    • CPU Utilization (CPU 使用率)

    • Memory Utilization (メモリ使用量)

    • Thread Count (スレッド数)

  • ハイブリッド、Anypoint Runtime Fabric、CloudHub アプリケーションの場合:

    • Message count (メッセージ数)

    • Message error count (メッセージエラー数)

    • Message response time (メッセージ応答時間)

  • API の場合:

    • Total request count (合計要求数)

    • Average response time (平均応答時間)

    • Response codes (応答コード)

    • Policy violations (ポリシー違反)

通常、基本アラートでは、インシデントから 5 ~ 15 分以内にメールがトリガーされます。ただし、基本アラートのタイムスタンプはインシデントの実際の時間を反映します。

基本アラートを作成する

基本アラートを作成するときに、基本アラートの提供元を選択したり、基本アラートがトリガーされる条件を設定したり、基本アラートのトリガーの通知を受信するメールアドレスを指定したりできます。

基本アラートを作成する手順は、次のとおりです。

  1. [Anypoint Monitoring] に移動します。

  2. [Alerts (アラート)]​ タブをクリックします。

  3. [+ New Alerts (+ 新規アラート)]​ ボタンをクリックします。

  4. [Basic alert (基本アラート)]​ をクリックします。

  5. [Add basic alert (基本アラートを追加)]​ ウィンドウで、基本アラートの作成に必要な情報を入力します。

    • Alert name (アラート名)

      アラートの一意のわかりやすい名前。

      [Name (名前)]​ は 256 文字に制限されます。

    • Severity level (重要度レベル)

      アラートの重要度: [Critical (重大)]​、​[Warning (警告)]​、​[Info (情報)]​。「​アラートの重要度​」を参照してください。

    • Source Type (提供元種別)

      アラートの提供元: アプリケーション、サーバー、または API。

    • Environment name (環境名)

      リソースがデプロイされている環境の名前。

    • [Resource name (リソース名)]​ (アプリケーション)、​[Server name (サーバー名)]​ (サーバー)、​[API]​ (API)

      アラートを適用するアプリケーション、サーバー、または API。

    • Metric (メトリクス)

      アラートをトリガーする条件。

      「​アラート条件​」を参照してください。

    • Subject (件名)

      アラートがトリガーされたときに送信されるアラートメールの件名。

      件名には変数を含めることができます。 「​変数定義​」を参照してください。

    • Message (メッセージ)

      アラートがトリガーされたときに送信されるメールの本文テキスト

      メッセージ本文には変数を含めることができます。 「​変数定義​」を参照してください。

    • Recipients (受信者)

      アラートメールの受信者。

      最大 20 個のプラットフォームユーザー ID を選択し、最大 20 個のメールアドレスを入力できます。

  6. [Create (作成)]​ をクリックします。

基本アラートの設定

アラートの重要度

基本アラートには次の重要度のレベルが使用できます。

Info (情報)

トリガーされた時点で直ちに対応する必要がないアラートに割り当てられる可能性があります。この重要度は、メトリクスを受動的に監視する必要があることを示しています。

Warning (警告)

トリガーされた時点で直ちに対応する必要があるアラートに割り当てられる可能性があります。この重要度は、アラートを綿密に監視する必要があることを示しています。

Critical (重大)

トリガーされた時点で直ちに対応する必要があるアラートに割り当てられている可能性があります。この重要度は、アラートに直ちに対応する必要があることを示しています。

アラート条件

基本アラートの場合、アラート条件はメトリクス、演算子、および条件を満たしている期間で構成されます。

アプリケーションメトリクス

アプリケーションのアラートが作成された場合、次のメトリクスを使用できます。

Message count (メッセージ数)

正常に処理された Mule メッセージの総数。

Message error count (メッセージエラー数)

フロー内で例外を返した Mule メッセージの総数。

Message response time (メッセージ応答時間)

メッセージの応答時間 (ミリ秒)。

CPU Utilization (CPU 使用率)

使用された CPU の割合 (パーセント)。

このメトリクスは、CloudHub または Anypoint Runtime Fabric にデプロイされたアプリケーションでのみ使用できます。

Memory Utilization (メモリ使用量)

使用されたヒープの割合 (パーセント)

このメトリクスは、CloudHub または Anypoint Runtime Fabric にデプロイされたアプリケーションでのみ使用できます。

Thread Count (スレッド数)

使用されたスレッドの総数。

このメトリクスは、CloudHub または Anypoint Runtime Fabric にデプロイされたアプリケーションでのみ使用できます。

Server Metrics (サーバーメトリクス)

サーバー、サーバーグループ、またはサーバークラスターのアラートが作成された場合、次のメトリクスを使用できます。

CPU Utilization (CPU 使用率)

使用された CPU の割合 (パーセント)。

Memory Utilization (メモリ使用量)

使用されたメモリの割合 (パーセント)。

Thread Count (スレッド数)

使用されたスレッドの総数。

API メトリクス

API のアラートが作成された場合、次のメトリクスを使用できます。

Total request count (合計要求数)

選択された期間での特定の API に対する要求数の合計。

データは 1 分ごとの増分量となります。

Average response time (平均応答時間)

選択された期間での特定の API に対する要求への応答時間の平均。

データは 1 分ごとの増分量となります。

Response codes (応答コード)

選択された期間で発生した HTTP 応答コードの合計数。

次のコードを最大 10 個選択します: 301、400、401、402、403、404、405、408、409、410、411、412、413、415、416、417、420、422、429、500、502、503、504、504、510、511

ポリシー違反

アラート条件で選択したポリシー違反を返した要求数の合計。

選択した API に関連付けられたポリシーを選択します。選択した API にポリシーがない場合、リストは空になります。

演算子

アラート条件の ​[operator (演算子)]​ 部分は、測定しているメトリクスに対して使用されるロジックです。次の演算子を使用できます。

  • Above (上回る)

  • Above or equal (上回るまたは等しい)

  • Equal (等しい)

  • Below or equal (下回るまたは等しい)

  • Below (下回る)

Time Period (期間)

[time period (期間)]​ では、演算子と選択された値を使用して定義された条件に基づいて、メトリクスが有効である期間を指定します。基本アラートは、選択された期間の条件をメトリクスが (累積的にではなく) 継続的に満たす場合にのみトリガーされます。次の期間を使用できます。

  • 5 分

  • 10 分

  • 15 分

  • 20 分

基本アラートメールテンプレート

基本アラートメールの ​[Subject (件名)]​ 項目と ​[Message (メッセージ)]​ 項目で次の変数を使用できます。 各変数の説明については、「​変数定義​」を参照してください。

Table 1. アラートの変数
アラートタイプ アラート 該当する変数

CloudHub App Alerts (CloudHub アプリケーションアラート)

CPU Utilization (CPU 使用率)

  • ${severity}

  • ${operator}

  • ${threshold}

  • ${period}

  • ${value}

  • ${condition}

  • ${organization}

  • ${environment}

  • ${alertLink}

  • ${dashboardLink}

  • ${timestamp}

  • ${resource}

Memory Utilization (メモリ使用量)

Thread Count (スレッド数)

Message Count (メッセージ数)

Message Error Count (メッセージエラー数)

Message Response Time (メッセージ応答時間)

Anypoint Runtime Fabric App Alerts (Anypoint Runtime Fabric アプリケーションアラート)

CPU Utilization (CPU 使用率)

  • ${severity}

  • ${operator}

  • ${threshold}

  • ${period}

  • ${value}

  • ${condition}

  • ${organization}

  • ${environment}

  • ${alertLink}

  • ${dashboardLink}

  • ${timestamp}

  • ${resource}

Memory Utilization (メモリ使用量)

Thread Count (スレッド数)

Message Count (メッセージ数)

Message Error Count (メッセージエラー数)

Message Response Time (メッセージ応答時間)

Hybrid App Alerts (ハイブリッドアプリケーションアラート)

Message Count (メッセージ数)

  • ${severity}

  • ${operator}

  • ${threshold}

  • ${period}

  • ${value}

  • ${condition}

  • ${organization}

  • ${environment}

  • ${alertLink}

  • ${dashboardLink}

  • ${timestamp}

  • ${targetName}

  • ${resource}

Message Error Count (メッセージエラー数)

Message Response Time (メッセージ応答時間)

On-premises Server Alerts (オンプレミスサーバーアラート)

CPU Utilization (CPU 使用率)

  • ${severity}

  • ${operator}

  • ${threshold}

  • ${period}

  • ${value}

  • ${condition}

  • ${organization}

  • ${environment}

  • ${alertLink}

  • ${dashboardLink}

  • ${timestamp}

  • ${targetName}

Memory Utilization (メモリ使用量)

Thread Count (スレッド数)

Server Group Alerts (サーバーグループアラート)

CPU Utilization (CPU 使用率)

  • ${severity}

  • ${operator}

  • ${threshold}

  • ${period}

  • ${value}

  • ${condition}

  • ${organization}

  • ${environment}

  • ${alertLink}

  • ${dashboardLink}

  • ${timestamp}

  • ${memberName}

  • ${targetName}

Memory Utilization (メモリ使用量)

Thread Count (スレッド数)

Server Cluster Alerts (サーバークラスターアラート)

CPU Utilization (CPU 使用率)

  • ${severity}

  • ${operator}

  • ${threshold}

  • ${period}

  • ${value}

  • ${condition}

  • ${organization}

  • ${environment}

  • ${alertLink}

  • ${dashboardLink}

  • ${timestamp}

  • ${memberName}

  • ${targetName}

Memory Utilization (メモリ使用量)

Thread Count (スレッド数)

API アラート

Total Request Count (合計要求数)

  • ${severity}

  • ${operator}

  • ${threshold}

  • ${period}

  • ${value}

  • ${condition}

  • ${organization}

  • ${environment}

  • ${alertLink}

  • ${dashboardLink}

  • ${timestamp}

  • ${api}

  • ${policy}

Average Response Time (平均応答時間)

Response Codes (応答コード)

Policy Violations (ポリシー違反)

Table 2. 変数定義
変数 定義

${alertLink}

トリガーされたアラートの URL。

${alertState}

アラートがトリガーされたときのアラートの状態。

使用可能な値は ​OK​ または ​Alerting​ です。

${api}

アラートをトリガーする API の名前

${comparison}

Above (上回る)、Above or equal (上回るまたは等しい)、Equal (等しい)、Below or equal (下回るまたは等しい)、Below (下回る)

${condition}

アラートがトリガーされるメトリクス。

${environment}

リソースがデプロイされている環境の名前。

${memberName}

サーバーグループまたはクラスター内のサーバーの名前。

${operator}

< > =​ などの演算子。

${organization}

アラートを所有する組織の名前。

${period}

測定する期間。

${policy}

アラートをトリガーする違反があったポリシーの名前。

${resource}

アラートをトリガーする項目の名前

  • CloudHub Apps (CloudHub アプリケーション): アラートをトリガーするアプリケーションの名前

  • Hybrid Apps (ハイブリッドアプリケーション): アラートをトリガーするアプリケーションのリソースの名前

${severity}

アラートの重要度。

${targetName}

サーバー、サーバーグループ、またはクラスターの名前。

${targetState}

アラートがトリガーされたときのサーバーの状態。

${threshold}

アラートをトリガーする期間での数

${timestamp}

アラートがトリガーされた時間。

${value}

アラートをトリガーするメトリクスの値。