Flex Gateway の登録の更新

Anypoint Flex Gateway では、管理された PKI 証明書を使用して Anypoint Platform と通信します。この証明書は、Flex Gateway を接続モードまたはローカルモードで登録すると生成されます。証明書を更新すると、確実にアプリケーションを運用し続けることができます。

証明書の更新は、​flexctl registration renew​ コマンドを使用して登録を更新することで行います。

  • renew​ コマンドにより、Runtime Manager を使用して既存の Flex Gateway 登録が更新されます。

  • 認証では、ユーザー証明書または接続アプリケーションのログイン情報を使用して ​renew​ コマンドを実行します。ユーザーログイン情報を使用した認証には、​--username​ フラグと ​--password​ フラグが必要です。接続アプリケーションのログイン情報を使用した認証には、​--client-id​ フラグと ​--client-secret​ フラグが必要です。

flexctl registration inspect​ コマンドを使用して更新プロセスを確認します。

  • inspect​ コマンドでは、​renew​ コマンドが成功したかどうかを確認するために使用できる登録情報が抽出されます。

  • inspect​ コマンドを使用して、登録の更新が実際に必要かどうかを最初に判断することもできます。​inspect​ コマンドでは、証明書の有効期限が返されます。

  • デフォルトの方法を使用して更新を確認 (調査) することも、既存の登録ファイルを指定することもできます。フラグを付けずに ​inspect​ コマンドを実行すると、このコマンドでデフォルトの方法を使用して登録状況が調査されます。

中断を回避する手順は、次のとおりです。

  1. 最新バージョンの Flex Gateway をダウンロードします。

  2. Flex Gateway の登録を更新します。

    2 つの方法のいずれかを選択します。

  3. 更新プロセスが成功したことを確認します。

    2 つの方法のいずれかを選択します。

始める前に

登録更新 ​flexctl​ コマンドを呼び出すには、最新バージョンの Flex Gateway をダウンロードしてください。このバージョンのゲートウェイを登録して実行する必要はありません。

Anypoint Platform ユーザーログイン情報を使用して登録を更新する

  1. flex-renew-registration​ という名前 (または同様の名前) の新しいディレクトリを作成します。この新しいディレクトリで ​renew​ コマンドを実行します。このコマンドは、新しい登録ファイルを作成します。

    既存の登録ファイルが含まれているディレクトリで ​renew​ コマンドが実行されると、登録更新に失敗します。

  2. 次のコマンドを使用します。

    flexctl registration renew --username=<your-username> --password=<your-password> \
     <path-to-registration-file>
    ssh

    <your-username>​ と ​<your-password>​ は Anypoint Platform ユーザーログイン情報に置き換えます。

    <path-to-registration-file>​ は既存の ​registration.yaml​ ファイルのパスとファイル名に置き換えます。

    このコマンドの実行時にファイル権限の問題が発生した場合は、​sudo​ を使用してください。

    ユーザーログイン情報を使用して ​renew​ コマンドを実行する前に、Anypoint Platform アカウントの MFA を無効にします。

  3. コマンドを実行します。

    出力には次のメッセージが含まれます。

    Registration renewal completed
    text
  4. 新規作成された登録ファイルを実行時の登録ファイルの場所にコピーします。例:

    /usr/local/share/mulesoft/flex-gateway/conf.d/registration.yaml

  5. Flex Gateway レプリカがすでに実行されている場合は、再起動します。

接続アプリケーションのログイン情報を使用して登録を更新する

  1. Anypoint Platform のユーザー名またはパスワードがない場合は、Anypoint アクセス管理から​「接続アプリケーションを設定」​できます。

    1. 以下のスコープを含めます。

      • Read Servers (サーバーの参照)

      • Manage Servers (サーバーの管理)

      • View Organization (組織の表示)

    2. 設定する接続アプリケーションの ​ID​ と​シークレット​を保存してから、​renew​ コマンドでこれらのログイン情報を使用します。

  2. flex-renew-registration​ という名前 (または同様の名前) の新しいディレクトリを作成します。この新しいディレクトリで ​renew​ コマンドを実行します。このコマンドは、新しい登録ファイルを作成します。

    既存の登録ファイルが含まれているディレクトリで ​renew​ コマンドが実行されると、登録更新に失敗します。

  3. 次のコマンドを使用します。

    flexctl registration renew --client-id=<your-client-id> --client-secret=<your-client-secret> \
     <path-to-registration-file>
    ssh

    <your-client-id>​ と ​<your-client-secret>​ は接続アプリケーションのログイン情報に置き換えます。

    <path-to-registration-file>​ は既存の ​registration.yaml​ ファイルのパスとファイル名に置き換えます。

    このコマンドの実行時にファイル権限の問題が発生した場合は、​sudo​ を使用してください。

  4. コマンドを実行します。

    出力には次のメッセージが含まれます。

    Registration renewal completed
    text
  5. 新規作成された登録ファイルを実行時の登録ファイルの場所にコピーします。例:

    /usr/local/share/mulesoft/flex-gateway/conf.d/registration.yaml

  6. Flex Gateway レプリカがすでに実行されている場合は、再起動します。

デフォルトの方法を使用した登録状況の確認

登録を調査するには、次のコマンドを実行します。

flexctl registration inspect
ssh

このコマンドの実行時にファイル権限の問題が発生した場合は、​sudo​ を使用してください。

出力には証明書の有効期限の日付が含まれます。次に例を示します。

{“expiration_date”: “2025-09-25 19:27:32 +0000 UTC”}
text

登録ファイルを使用した登録状況の確認

registration.yaml​ ファイルから情報を抽出して、登録を調査できます。パスとファイル名を指定します。

登録を調査するには、次のコマンドを実行します。

flexctl registration inspect --file=<path-to-registration-file>
ssh

このコマンドの実行時にファイル権限の問題が発生した場合は、​sudo​ を使用してください。

出力には証明書の有効期限の日付が含まれます。

{“expiration_date”: “2025-09-25 19:27:32 +0000 UTC”}
text

たとえば、現在のディレクトリに登録ファイルが含まれている場合は、次のコマンドを実行します。

docker run --entrypoint flexctl \
-v "$(pwd)":/registration \
-u $UID mulesoft/flex-gateway \
registration inspect --file=/registration/registration.yaml
ssh

Kubernetes で実行されている Flex Gateway の登録を確認する

次の例では、Flex Gateway が ​ingress​ リリース名を使用して ​gateway​ 名前空間にインストールされていて、登録が Kubernetes データベースに保存されているシナリオについて説明します。

  1. 次の ​kubectl​ コマンドを使用して ​registration.yaml​ ファイルを復元します。

    kubectl -n gateway get secret "$(kubectl -n gateway get deployment ingress -o=jsonpath='{.spec.template.spec.volumes[?(@.name=="registration")].secret.secretName}')" -o=jsonpath='{.data.registration\.yaml}' | base64 --decode > registration.yaml
    ssh

    このコマンドにより、登録ファイルが ​./registration.yaml​ に保存されます。

  2. 前のセクションで Docker について説明しているように、​flexctl registration renew​ コマンドを実行します。

  3. 次の ​helm​ コマンドを使用して Flex Gateway をアップグレードします。

    helm get values -n gateway ingress > values.yaml \
    && helm upgrade -n gateway ingress flex-gateway/flex-gateway --wait -f values.yaml --set-file registration.content=new/registration.yaml
    ssh

更新コマンドと検証コマンドを使用したヘルプの取得

次の ​help​ コマンドを実行して使用方法に関する情報を確認できます。

  • 更新

    flexctl registration renew --help
    ssh

    このコマンドの実行時にファイル権限の問題が発生した場合は、​sudo​ を使用してください。

  • 検証

    flexctl registration inspect --help
    ssh

    このコマンドの実行時にファイル権限の問題が発生した場合は、​sudo​ を使用してください。

期限切れの登録の更新

接続モードで期限切れの証明書を使用して Flex Gateway を実行しようとすると、次の結果になります。

  • 新規のレプリカは Anypoint Platform から API 設定のダウンロードに失敗するため、使用できなくなります。既存のクラスターは再読み込みに失敗します。

  • ログとメトリクスは Anypoint Platform へのアップロードに失敗します。Anypoint Platform を使用したトラブルシューティングはできません。

  • 測定情報 Anypoint Platform へのアップロードに失敗します。MuleSoft では使用量メトリクスの収集やレポートができません。

ローカルモードで期限切れの証明書を使用して Flex Gateway を実行しようとすると、次の結果になります。

  • 測定情報 Anypoint Platform へのアップロードに失敗します。MuleSoft では使用量メトリクスの収集やレポートができません。

証明書の期限が切れていても ​flexctl registration renew​ を呼び出すことはでき、これによって期限切れの証明書が更新されます。