DataWeave でのデフォルト値の設定
ペイロード値がない場合やその値が null である場合にデフォルト値を設定するには次のいずれかの方法を使用します。
-
default キーワードを使用する。 -
if-else または else-if ステートメントでデフォルトを設定する。 -
パターンを照合するときに
else を使用する。
開始する前に、DataWeave バージョン 2 (%dw 2.0) は Mule 4 アプリケーションを対象とすることに注意してください。Mule 3 アプリケーションの場合、Mule 3.9 ドキュメントセットの DataWeave バージョン 1 (%dw 1.0) の例を参照してください。他の Mule バージョンの場合は、目次の Mule Runtime バージョンセレクターを使用できます。
キーワード default を使用したデフォルト値設定の例
項目 id と name を含む JSON 入力を想定し、変換を行う Mule アプリケーションについて考えます。
これらの項目が存在しないか、値が null である場合のデフォルト値を設定できます。たとえば、次のようにします。
%dw 2.0
output application/json
---
{
"userId": payload.id default "0000",
"userName": payload.name default "Undefined"
}この Mule アプリケーションが id 項目と name 項目に値が設定された JSON メッセージを受信すると、DataWeave 変換によって項目 id が userId に照合され、項目 name が userName に照合されます。
{
"id": "123",
"name": "Max the Mule"
}{
"userId": "123",
"userName": "Max the Mule"
}ただし、Mule アプリケーションが受信した JSON メッセージに想定される項目がない場合や項目の値が null である場合は、変換では項目 userId と userName に設定されたデフォルト値が使用されます。
{
"id": null
}{
"userId": "0000",
"userName": "Undefined"
}if-else と else-if ステートメントを使用したデフォルト値設定の例
次の例では、JSON 入力メッセージの userLocation が存在しない場合やその値が null である場合にデフォルト値として United States を設定します。
%dw 2.0
output application/json
---
if (payload.location != null) {
"userLocation" : payload.location
} else {
"userLocation" : "United States"
}この Mule アプリケーションが location 項目に値が設定された JSON メッセージを受信すると、DataWeave 変換によって項目 location が userLocation に照合されます。
{
"location": "Argentina"
}{
"userLocation": "Argentina"
}ただし、Mule アプリケーションが受信した JSON メッセージに想定される項目がない場合や項目の値が null である場合は、変換では項目 userLocation に設定されたデフォルト値が使用されます。
{}{
"userLocation": "United States"
}照合パターンを使用したデフォルト値設定の例
パターンを照合するスクリプトの場合、DataWeave の case ステートメントは else 式で終了します。これは、先行するすべての case 式で false が返された場合に返されるデフォルトとして機能します。
%dw 2.0
var myVar = "someString"
output application/json
---
myVar match {
case myVarOne if (myVar == "some") -> ("some" ++ "is myVar")
case myVarOne if (myVar == "strings") -> ("strings" ++ "is myVar")
else -> myVar ++ " is myVar"
}"someString is myVar"