フローへのロジック、データ変換、エラーキャッチなどの追加 (Flow Designer):page-support-status: eolScheduled

さまざまなタスクを実行するカードを追加して、フローの流れの変更、メッセージの記録、データの変換、変数またはペイロードの追加または削除などを行うことができます。これらのカードは Mule アプリケーションのコンポーネントを表すものであり、Mule Runtime によって提供されます。

コンポーネントを表すカードを追加する方法は、他のカードをフローに追加する方法と同じです。つまり、前のカードの後に表示されているプラスアイコンをクリックして、リストから新しいカードを選択します (次の画像を参照)。

fd supported core components
Figure 1. Flow Designer でサポートされるコンポーネント

Flow Designer では次のコンポーネントがサポートされます。

Choice

フローでデータを評価し、データの送信先のルートを複数のルートから決定する場合、Choice コンポーネントを使用します。

fd choice
Figure 2. フローで使用されている Choice カード
  1. カードはその出力を Choice カードに渡します。カードは式を使用してデータを評価し、次のロジックに従います。

    • データが ​x​ の場合、データを 1 つのサブフローにルーティングする。

    • データが ​y​ の場合、データを別のサブフローにルーティングする。

    • データが、カードに設定されたデフォルト値の場合、データをデフォルトのサブフローにルーティングする。

  2. サブフローの出力は、Choice カードの後のカードに送信されます。

Flow Ref

フローに Flow Ref コンポーネントを配置することで、同じアプリケーション内の 1 つのフローから別のフローを実行することができます。​「Flow Ref によるフローから別のフローの参照」​を参照してください。

For-Each

For-Each コンポーネントは、ペイロードを要素に分割し、それらを 1 つずつ、スコープ内に配置したコンポーネントで処理します。​「コレクションの要素の処理」​を参照してください。

Logger

1 つ以上の Logger カードをフローに追加すると、実行中の Mule アプリケーションを通過するデータの流れを監視できるほか、実行時の重要な情報 (エラーメッセージ、状況通知、ペイロードなど) を記録して Mule アプリケーションをデバッグできます。Logger カードはフローの任意の場所に配置できます。指定した文字列のほか、​[Custom Expression (カスタム式)]​ ダイアログを使用して作成した DataWeave 式の出力や、文字列と式の任意の組み合わせを記録できます。

Logger カードの出力は ​[Logs (ログ)]​ ペインに表示されます。このペインを開くには、Flow Designer の右下にある ​[Logs (ログ)]​ タブをクリックします。

Parallel For-Each

Parallel For-Each コンポーネントは、ペイロードを要素に分割し、それらを同時に、スコープ内に配置したコンポーネントで処理します。​「コレクションの要素の処理」​を参照してください。

Remove Variable

Remove Variable コンポーネントは変数の名前を取得し、変数をフローから削除します。

Set Payload

Set Payload コンポーネントを使用すると、フローの任意の時点で現在のデータのペイロードを変更できます。ペイロードを文字列に置き換えたり、DataWeave 式でペイロードを変更または置き換えたりできます。

Set Variable

Set Variable コンポーネントを使用して変数を作成し、前のカードからの出力のすべてを保存したり、出力の一部を保存したり、DataWeave 式で関数を使用して出力を操作したりすることができます。その後、変数を使用して後のカードで値を再利用できます。​「カードの出力のすべてまたは一部を変数に保存」​を参照してください。

Transform

Transform コンポーネントは、入力データを新しい出力構造または形式に変換します。

Try

エラーを起こしやすい特定のフロー部分は Try カード内に配置できます。Try 内のフロー部分でエラーが発生すると、Try はエラーをキャッチして修正を適用するか、または代替コードを実行します。​「Try を使用したエラーの処理」​を参照してください。